通常のFXとビットコインFXの違い
FXがどのようなものかご存知でしょうか?
投資などに興味がある人はもちろん、名前を聞いたことだけはあるって人も多いと思います。イメージとしては『楽に大金を稼げる可能性もあるけど、自己破産するほど資産を失う可能性もある怖いもの』って感じでしょうか。
実は、ビットコイン(仮想通貨)の世界にもFXは存在します、では、普通のFXとビットコインFXにはどのような違いがあるのか解説していきます。
基本的な部分に関しては為替FXと仮想通貨FXに違いはありません。使われる用語に関しても同じものが多いです。どちらもレバレッジ取引が可能なのも同じですね。しかし、細かい点で言えば割と違うところも多いんです。以下のようなものが挙げられます。
- 取引に仕様する商品
- 値動きの大きさ(ボラティリティ)
- 成長性
- 情報収集の範囲
- 取引可能な時間帯
- 換金に必要な時間
為替FXの取引は、9時~17時(東京外国為替市場)の間にしか出来ませんが、仮想通貨FXに関しては24時間365日市場が開いているので取引がいつでも出来ます。そして、価格変動の大きさに関しては仮想通貨FXの方が圧倒的に激しいです。何万単位での変動を1時間で起こすくらいですから。為替FXの価格変動は穏やかで、大きな高騰もなければ大きな暴落もありません。そんな2つの最大の違いは『取引に何を使うか』というところでしょう。
為替FXは、ドルやユーロなどの海外通貨を売買して利益を出します。そのため、価格変動もそんなに大きくないんです。一方の仮想通貨FXは、その名の通り仮想通貨を使用します。為替FXの仕組みを仮想通貨で行うということです。そのため、どちらでもレバレッジ取引が可能ですし、ロスカットも行われます。現在では、どちらも多くの投資家が利用している人気の取引です。
ビットコインFXのメリット&デメリット
では、為替FXではなく仮想通貨FXを行うメリットやデメリットは何があるのでしょうか。実は、これも基本的なところは為替FXと変わらないものばかりなのです。
メリット
ビットコインFXのメリットは以下のようなものがあります。
- 少ない投資で始めることが可能
- 資産が少なくても大きな取引が可能
- 価格変動が激しいので大きく儲ける可能性も高い
差金決済の仕組みによって、仮想通貨FXでは『保有している資金よりも大きな額の取引が可能』になっています。これが可能なのは、売買する際に現物をやり取りする必要がなく、取引の結果だけを残高に反映するという特性があるからです。では、少し例を出します。
【取引例】
- 現在の口座残高は100万円です。
- 1BTC=150万円のとき、1BTCを購入しました。
- 1BTC=200万円になった時に売却しました。利益は50万円です。
この例の場合、口座残高が100万円だったのに取引額は150万円です。1.5倍の取引をしたことになります。この倍率のことを『レバレッジ』と言い、レバレッジを利用した取引をレバレッジ取引と言います。ビットコインが200万円になったところで売却したので、利益額は50万円です。レバレッジ取引をしたことによって、利益額も大きくなりました。
このように、少ない資金からでも大きな利益を生み出すことが出来るのです。レバレッジを大きくすればするほど、利益が出た際の額も大きくなっていきます。少し高騰しただけでも利益が大きいのに、何百倍の暴騰にもなれば一気に億万長者になることだってあります。たったの10万円が1億円になる…そんな夢のようなことも起こる可能性があるのです。
デメリット
メリットがあれば、当然デメリットもあります。仮想通貨FXにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
- ロスカットによる強制取引終了
- 追証が発生する
- 損失も大きくなる
ロスカットとは、取引者の損失が大きくなり過ぎるのを防ぐためのシステムのことを指します。FX取引を行う上で、各取引所が設定している損失レベルに達した時に自動で決済が完了する仕組みになっており、損失によって資金が0になるのを防いでくれます。これだけを見れば確かにありがたい機能とも言えますが、状況によっては証拠金以上の損失が生まれる非常に迷惑な機能でもあるのです。
取引所によって損失レベルはバラバラですが、大体証拠金維持率が50%を下回ったらロスカットになる場合が多いです。ロスカットで資金が守られた…そう感じていたのに、ロスカット直後からチャートが回復してとんでもない伸びを見せたとします。するとどうでしょう?ロスカットが発生しなければ、その通貨は全て保有出来ていたし大きな利益になっていたかもしれないのです。
そして怖いのが追証と呼ばれるものです。追証とは、追加証拠金のことを指しており、各取引所が設定している証拠金維持率を下回ってしまった場合にのみ、取引所に追加の証拠金を預けねばいけなくなります。これは義務なので従わなければいけません。分かりにくいと思うので少し例を挙げます。
【取引例】
- 証拠金は10万円
- 取引は100万円分行った
- 追証の証拠金維持率は80%
- ロスカットは証拠金維持率が50%以下になった場合
この場合ですと、証拠金の20%である2万円の損失が出た時点で追証が発生することになります。つまり、100万円で購入した通貨の価値が98万円以下になってしまうと追証となるのです。しかし、この時点であれば巻き返せる可能性はあります。チャートが回復すれば追証も発生しなくなりますから。ただし、証拠金維持率が下がり続けロスカットになった場合、取引は強制終了し損益が確定してしまいます。
ロスカットは証拠金維持率が50%なので、証拠金の50%である5万円の損失が出た時点でロスカットです。100万円で購入した通貨の価値が95万円以下になったらロスカットというわけです。この場合だと、5万円の損益が確定してしまうので、追証として5万円の証拠金を追加で入金しなくてはいけません。
最後に、価格変動が激しい仮想通貨FXでのレバレッジ取引は、とんでもない利益が望める一方で、とんでもない損失を生むこともあります。有名な事例を挙げると、2018年1月に発生したコインチェックのNEM流出事件直後は、仮想通貨全体の価格が大暴落してしまいました。もちろん、ビットコインも大暴落を起こしてしまったため、当時ビットコインFXを行っていた人は大損したことでしょう。中には、数百万・数千万の借金を背負うことになった人もいます。
今後も、このような事件が起こる可能性はあります。いつまで経っても0%になることはありません。もし仮想通貨FXをするのであれば、このようなリスクは覚悟しておく必要があります。すぐに対応出来るように、仮想通貨業界のニュースは逐一確認するようにしましょう。
ビットコインFXまとめ
仮想通貨FXは正にハイリスク・ハイリターンな投資方法です。
天国になるか地獄になるかは誰にも分からないのです。それだけ、価格変動の大きい仮想通貨FXでは細心の注意を払わなければいけません。メリットだけを考えるのではなく、デメリットも覚えておく必要があります。特に、ロスカットと追証には注意しましょう。この2つの対応が利益に大きく絡んでくると言っても過言ではありません。
まずは少額から始めてみて、慣れてきてからレバレッジ取引をしてみましょう、くれぐれも最初からレバレッジ取引で大きな額の取引をしないようにしてください。